メタバース投資とは?メリットや注意点を詳しく解説!
メタバース投資とは、メタバースで利用される暗号資産や、メタバース関連のプロダクトを開発している企業の株式を購入してリターンを狙う投資手法です。
最近、ニュースやセミナー、会議などで、「メタバース」という単語を見聞きする機会が増加したと感じている方も多いでしょう。今後の成長を期待できる分野なので、メタバース投資を検討してはいかがでしょうか。
本記事では、メタバースがどのようなものなのかを解説した上で、メタバースの主な活用事例やメタバース投資の方法、メリット、注意点を紹介します。メタバース投資に関して気になっている方は、ぜひ参考にしてください。
メタバースとは?
メタバース(Metaverse)とは、「超越」を意味する「メタ(meta)」と「宇宙(universe)」を組み合わせた造語で、インターネット上に構築された三次元の仮想空間を指します。なお、メタバースという用語は、1992年にSF小説『Snow Crash(スノウ・クラッシュ)』の中で初めて使用されました。
メタバースでは、ユーザー同士がアバターを用いて交流したり、商業活動を営んだりすることが可能です。近年、VRデバイス・ブロックチェーン・暗号資産・NFTといった最新の技術・機器・仕組みを取り込みながら進化を続けています。
メタバースの活用事例
以下は、近年メタバースが活用されている主な分野・領域です。
● ゲーム
● イベント
● ショッピング
● リモートワーク
それぞれに関して詳しく説明します。
ゲーム
ゲームは、現時点でメタバースがもっとも活用されている分野です。2000年代あたりから、「メタバース」と形容できる三次元仮想空間を舞台にしたオンラインゲームが多数リリースされています。
「MMO(Massively Multiplayer Online)RPG」などのジャンルのゲームでは、ゲーム内に仮想的な社会が構築されています。プレイヤー同士がアバターを用いて盛んに交流し、冒険やアイテムの製造、建築などを楽しむことが可能です。
また、最近ではVRデバイス(ゴーグル)を用いる没入感が高いゲームも登場しており、今後の発展が期待されます。
イベント
近年、ライブ・コンサートなどのイベントをメタバース上で実施する事例も散見されるようになりました。
民間企業だけではなく、政府や大学などもメタバースを活用しています。例えば、2024年5月には、孤立・孤独対策強化月間の施策として「ぷらっとば~す」という名称のメタバースが内閣府の孤独・孤立対策推進室によって運営されました。また、放送大学ではメタバースキャンパスが運営されており、さまざまなイベント(学生同士の交流、懇親会など)が実施されています。
ショッピング
巣ごもり需要の拡大を背景に、リアルとバーチャルを融合した「メタバース上のショッピングモール」が登場しています。消費者は、仮想空間にディスプレイされた商品を見ながら、自宅からショッピングを楽しむことが可能です。
さらには、VRデバイスなどを用いることで、臨場感のある新しい消費体験が生み出されています。
リモートワーク
メタバースを活用したバーチャルオフィスやリモート会議サービスも登場しており、さまざまな企業で活用されています。
自宅に居ながら、同僚と同じ空間で働いているような体験が可能です。スタッフの一体感が生まれ、コミュニケーション不足の解消に役立つでしょう。
メタバース投資の方法
以下は、メタバースに投資するための主な方法です。
● メタバース関連の暗号資産・NFTを購入する
● メタバース関連事業を営む企業の株式を購入する
各方法に関して詳しく説明します。
メタバース関連の暗号資産・NFTを購入する
メタバースに投資する場合、プラットフォーム内で使用される暗号資産を購入し、値上がりを待つ方法を検討しましょう。メタバース内で使われるデジタル資産(アバターや仮想的な土地などをNFT化したもの)を購入する選択肢もあります。
なお、国内の暗号資産取引所に上場していない銘柄は、海外の取引所で購入しなければいけません。
メタバース関連事業を営む企業の株式を購入する
近年、さまざまな企業がメタバース関連事業に進出しています。暗号資産ではなく、メタバース関連事業を営む企業の「株式」を購入することもご検討ください。
今後、メタバース関連市場が発展すれば、株価の上昇を期待できます。
メタバース投資のメリット
以下は、メタバース関連分野に投資するメリットです。
● 急速に成長している分野であり、大きなリターンを期待できる
● 世界各国でメタバースの利活用を促すための施策が展開されている
それぞれに関して詳しく説明します。
急速に成長している分野であり、大きなリターンを期待できる
ここ数年、メタバース関連事業に進出する企業が増加しており、急速に市場が拡大中です。なお、2030年には世界全体の市場規模が5,078億米ドルを超えると予想されています。特にメタバース内でのEコマース(メタバースショッピングモールなど)が大きく拡大し、次いでゲーム関連のビジネスが拡大すると予測されています。
新しい技術・製品(ゴーグル型VRデバイスなど)の開発も進んでおり、メタベースに投資すれば、他の業界・業種の企業へ投資するよりも大きなリターンを得られるかもしれません。
世界各国でメタバースの利活用を促すための施策が展開されている
近年、世界各国(欧米諸国・韓国・中国など)の政府や国際機関が、メタバース関連の法整備や人材育成の支援を実施したり、さまざまな提言を発表したりしています。
利活用を促す施策の展開により、世界中でメタバースの利用者数が増加することが予想されるため、将来を見据えて投資を開始してはいかがでしょうか。
メタバース投資の注意点
メタバースに投資する場合は、以下の点に注意しましょう。
● 現時点では法整備が追いついていない面がある
● どこまで技術・機器が普及し、コンテンツが充実するか不透明
それぞれに関して詳しく説明します。
現時点では法整備が追いついていない面がある
メタバースや暗号資産、NFTといった新技術・サービスに関しては、現状では明確な法的枠組みが整備されていない国が多いことにご留意ください。不確実な法的環境下で投資する場合は、「将来的に規制が実施されて、投資先企業が事業を継続できない状態に陥る」など、一定のリスクがあることを認識しておく必要があります。
例えば中国では、以前は暗号資産の取引やマイニングが自由に認められていましたが、2021年に厳しい規制が導入された結果、中国国内で暗号資産関連事業の継続が困難になった企業が海外への事務所移転を余儀なくされました。メタバースに関しても、法規制の内容次第ではビジネスに大きな影響が及ぶ可能性があります。
どこまで技術・機器が普及し、コンテンツが充実するか不透明
メタバースは新しい分野・領域であるため、現時点では、どこまでメタバース関連の技術・機器(VRデバイスなど)が普及するのかを正確に予測することが困難です。
技術や機器だけではなく、質の高いコンテンツ(ゲーム・イベント・ショッピングモールなど)が充実することもメタバース利用人口の増加には欠かせません。ただし、将来的にメタバース関連のコンテンツがどの程度充実するのかは不透明です。最新の技術・ビジネスの動向をチェックしながら、余剰資金の範囲内で慎重に投資しましょう。